【事例紹介】VRトリアージ訓練

トリアージとは

トリアージとは、災害現場などで診察や治療を行うべき患者の優先順位を決めるものです。傷病者の状態に応じて適切なトリアージタグを取り付けます。緊急事態では特に、緊急性の高い患者を判断するために重要なプロセスとなります。

VRを使ったトリアージ訓練

前述のように緊急性の求められる現場で適切な判断を行うために、VRの特徴である状況判断をバーチャルで体験・訓練できるアプリケーションを慈恵医大様向けに開発いたしました。

看護学校での教育訓練を視野に入れ、災害時の対応を実際の現場を模した形で体験するコンテンツです。 実際の傷病者の様子を注意深く確認し、最初に処置を行うべき人を選別します。様々なシチュエーションをVRで再現し、症状ごとにトリアージタグを選択していきます。動画では練習モードになっていますが、講習・練習・訓練の三つのモードで様々な訓練が可能となっています。

トリアージの重要性

短い時間で傷病者の症状を観察し判断を行わなければならないトリアージでは、対応者に多くの知識と経験が求められます。得に頻繁に訓練ができるものではない緊急事態における状況判断をこういったシミュレーションで繰り返し練習できるのはVRの一つの特徴であると言えます。

VRならではの訓練

呼吸の確認、脈拍の確認、意識があるかの声かけ確認等、傷病者の反応や状況によって適切なタグを選択するのですが、脈拍をコントローラーのバイブレーションで再現したり、胸の動きや意識の確認方法等、医療従事者の方ならではのアドバイスを開発に盛り込んだコンテンツとなりました。

このように特定用途の訓練を繰り返しVRで能動的に動きながら行う事の有効性は非常に大きいといわれており、今後も伸びていく分野となります。今回は開発の一例をご紹介いたしましたが、JDIではこのようなソフトウェアの開発と機器提供を丸ごとご提供できるような体制を整えておりますので、VRに関するお困りごとがございましたら、ぜひご相談ください。

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